「Microsoft Windows Compute Cluster Server 2003」 日本語版は10月2日から販売開始されます。それを控えて、8月24日に「Microsoft Windows Compute Cluster Server 2003 製品セミナー」が盛大に開催されました。事前登録されたお客様は500名にのぼり、当日は多数のお客様が来場されました。マイクロソフトによるセミナーでは「メインストリームへ進化するHPC」という流れが示されました。そしてHPC用の堅牢で使いやすい優れたOS環境としてMicrosoft Windows Compute Cluster Server 2003が提供されます。さらに多くのISVソフトウエアが移植されていることが確認できました。HPCのWindows化によりHPCが普通に使われる時代がきたことを予感できる発表でした。
この会場で弊社はデル株式会社のブース内をお借りして、Microsoft Windows Compute Cluster Server 2003 (以下Windows CCSと略) クラスタの動態展示を行いました。構成は2台の1Uサーバ、HPC-ProServer DPe1950にWindows CCSをインストールし、Xeon 2node 4CPU 8coreのWindows CCSクラスタとし、このクラスタ上にフルーエント社のFLUENT、ソフトウェア クレイドル社のSCRYU/Tetraなどをインストールし、さらにLSFでジョブスケジューリングを行うインテグレーションを施した実運用に近いシステムです。ご来場のお客様は弊社の展示にご関心を示していただき、アプリケーションの動作確認などを行われていました。また熱心なご質問や、貴重なご意見などを頂戴しました。
お客様の期待 : UNIX/Linux/WindowsCCSの一括インテグレーションお客様のご感想で印象的だったものを紹介します。「企業においても教育機関においても、ベテランはUNIXでもLinuxでも抵抗なく利用できる人が多いので、現在のUNIX/Linux/Windowsが混在した環境でも使いこなしています。ところが新人や他部署から移動してきた人達のなかにはUNIXやLinuxの操作経験の無い人も多く、初めてのUNIXやLinuxに戸惑う人もいて問題となっています。それがもしWindowsだけで大抵の作業ができるようになるのなら、みんなが最初から簡単に使えると思うので助かります。また、システム管理のコストも節約できそうなのも良いです。そのためHPCテクノロジーズさんにはハードウエアの選定から基本環境の構築のみならず、アプリケーションのインストールやネットワーク環境のインテグレーションまで、一括でHPC環境の構築をお願いできるようになってもらえると良いです。期待していますのでがんばってください。」と応援してくださいました。
このお客様のご指摘は確かで、実際に現場でWindows CCSのインテグレーションを行っていると既存のUNIXやLinux環境とのマイグレーションが必要です。そこでは複数のOS環境を跨いで運用されているアプリケーションのライセンス管理やジョブ管理、32bit 64bit環境の整理、ファイルサーバの構築など、一筋縄では行かないインテグレーションの現実が脳裏をよぎります。もちろん弊社としてはHPC-ProTuningサービスの一環として、Windows CCSのインテグレーションを強力に進めて行こうと決めておりましたので、これは心強い励ましでした。
またあるお客様からは、弊社がデルのマシンとそのサポートを基本コンポーネントとして利用して、その上にHPC環境を構築するというスタイルに関してご意見を頂きました。このお客様は自作のHPCを経験された後、HPC業者によるホワイトボックス系HPCを利用されている一方で、デル製のマシンも多数購入されている方でした。「大手ベンダーにHPC系のインテグレーションを頼むには高い費用を見込まなければなりませんでした。そのかわり、堅牢なハードを持ってくるし、故障修理などではサービスがすぐに駆けつけてくれます。さらにHPC関連のSEサービスが必要な場合には専門の人が相談に乗ってくれました。しかし大概はそこまで予算をかけられないのでホワイトボックス系HPCを導入してしまいます。ホワイトボックス系のHPC業者さんも熱心にやってはくれるのですが、ハードの品質が安定しないようです。それで修理サポートに頼むのですが、無償の範囲では難しい場合もあります。それとは別の話なのですが、デルのマシンはよく買っています。品質は高いです。オンサイトの修理サービスも対応が徹底してますね。保守用の部品をちゃんと確保しています。しかも以前の大手と比べると保証も付いて高くはないです。それで実は、私たちの内部でも話しあっていたのですが、デルのマシンをベースとしたHPCチューニングをやる会社が出てきたら安心できるし、その会社としても仕事の的が絞れて楽になるから、我々とチューニング会社の双方にとって得になるので、どこかやらないのだろうか、など話題にしていました。全部自前でやるのは荷が重過ぎるので、ハードの生産と修理サポートは仕組みのできた大手の物を使い、自分たちが得意の部分を活かして製品をカスタマイズするやりかたは正解です。どの業界でも今は全部自前ではやらなくなってきていて、自分たちの得意な部分に絞り込んで仕事をするように変わってきていますよ。」と教えていただきました。
1Uサーバとブレードサーバさて、デル株式会社のブースではWoodcrest搭載の1Uサーバが4台展示されていました。(このうちの2台は弊社が構築したWindowsCCSクラスタです。)この1Uサーバの完成度は驚くほど高いです。これまで、Xeonの2CPUでのHPCクラスタに1Uサーバは無理だと思ってました。しかし、この1Uサーバは作りが基本的に違います。ディスク、冷却ファン、CPUヒートシンク、マザーボートまで、1U機をHPCで利用可能とするために基本設計から行ったという雰囲気があふれています。弊社HPC-ProServer DPe1950に採用して、安心してお客様にお勧めできます。
他に、ブレードサーバが展示されていました。これは省スペースに優れたシャシで、7Uサイズで40個のXeonコアを搭載できる製品です。しかも最新のXeon Woodcrestに対応しており、CPUクロック 3.0GHz、CPU FSB 1333MHz 動作、FB-DIMM 667MHz対応など、性能面でもHPC用途に適したブレード製品です。これを用いると大規模なクラスタ環境を構築する場合の省スペースのご要望を満たすには最適です。また、電力効率が高いことも魅力です。弊社ではHPC-ProTuningサービスの一環として、このブレードサーバを用いたWindows CCSのインテグレーションも行ってまいります。
弊社ではHPC機器の基本コンポーネントとしてデル製サーバを主軸としており、先進的なハードウエアと迅速確実なハードウエアサポートをお客様に廉価にご提供できるようになりました。そしてこのハードウエア/サポート基盤を利用することで、HPC特有の課題には弊社が全力を挙げて取り組み、サービスの向上に取り組みます。弊社とデル株式会社とのアライアンスによりお客様には、これまでにはなかった品質と迅速なHPCサービスやHPC製品をご提供したいと考えています。