HPC-ProFS DPvMD3200/MD3220
RAIDコントローラ内蔵型の共有SASディスク筺体
最大2個のRAIDコントローラを搭載し冗長化構成が組める
標準接続では8台のサーバを同時接続できる
冗長化接続では4台のサーバを冗長化パス接続でき信頼性を高められる
3.5インチディスクを12基内蔵でき、最大96基まで増設できる
2.5インチディスクを24基内蔵でき、最大96基まで増設できる
冗長接続では経路の障害を認識し自動的に迂回経路に切り替わる
6Gbps SAS x4により4.8GB/sの理論性を各コントローラ毎に実現
3年間当日4時間プラス対応オンサイト保守 (部品先出、障害切り分け) を実施
障害予兆検出、早期・予防部品交換、復旧支援を実施
『HPC-ProFS DPvMD32x0シリーズ』は複数のサーバから共有することができる2Uサイズの外付けRAIDストレージです。ストレージを共有できるサーバの数は最大で8台です。ストレージを共有するための接続にはSAS (Serial Attached SCSI) を利用することで高性能と経済性を両立させています。また接続パスを冗長化することで高い可用性を実現しています。
製品には、3.5インチディスクを12個搭載し大容量と低価格を実現した『HPC-ProFS DPvMD3200』と、2.5インチディスクを24個搭載し高性能を実現した『HPC-ProFS DPvMD3220』の2機種をラインナップしています。さらにより大きな容量が必要な場合には外付けのディスク筺体を接続し最大96個のディスクの利用が可能です。
『HPC-ProFS DPvMD32x0シリーズ』には3年間の当日4時間のオンサイト修理サービスが含まれています。このサービスには障害部品切り分けサービスと部品先出しサービスが付いているため、お客様の手を煩わせることなく迅速かつ確実な修理を実現しています。さらに、弊社によるシステム運用サービスによって運用再開までサポートいたします。

HPC-ProFS DPvMD32x0シリーズは高速な6Gbps SASを採用することで高速なディスクI/Oを実現しています。また、最新のRAIDコントローラを搭載することによって高いデータ処理速度を達成しています。その結果シーケンシャルファイルのI/O速度はRead1800MB/s、Write 400MB/sに達しています。
HPC-ProFS DPvMD32x0のようにサーバなど他の機器と組み合わされて運用される製品は、一緒に利用される他の機器類との間で高い親和性があることが大切です。HPC-ProFS DPvMD32x0は姉妹機のHPC-ProServerシリーズと共に運用されることを前提として製品化されています。そのため開発段階から十分な検証と改良が施されており、システム間の不整合の問題は起こりづらくなっています。
さらに一緒に利用される機器との親和性は、保守部品の品質管理からサポート体制の整備にまで及んでいます。その結果、万一HPC-ProServerシリーズの障害が起点となった連鎖障害であっても包括的なサポートが実施されます。
さらにハードウェアベンダーと弊社が協力して保守サービスと運用支援を行っているため、障害発生から運用再開まで一貫したサポートサービスを提供することができます。そのため異機種間の谷間やサポートの谷間に障害が落ち込んでしまうようなことがありません。
HPC-ProFS DPvMD32x0シリーズは単なるハードウェアの提供だけではありません。ハードウェアと共に次のようなサービスを提供することで、技術担当者の任命が難しい部署でも本格的なストレージシステムの導入と運用が可能となります。
HPC-ProFS DPvMD32x0の特徴はサーバとRAIDストレージとの間の接続にSAS (Serial Attached SCSI) 接続を用いていることです。これまでRAIDストレージの共有にはFiberchanelやiSCSIなどが用いられてきました。これらはスイッチを介して接続するためコストがかかります。これに対してSAS接続は接続するサーバの台数に制限があるものの、価格と性能についてはFiberchanelやiSCSIを越えています。この長所を活かし短所をカバーして利用することで優れたストレージシステムを構築することができます。
言葉だけではイメージが湧かないので基本的な接続方法を模式図に示します。一台のRAIDストレージを複数のサーバで共有でき、段階的な冗長化が選択できます。
従来は単純なNASストレージでも十分な性能が得られました。しかし、過去10年間で計算機の性能は約50倍にも向上しています。これに対してネットワークの性能は約10倍の向上でしかありません。しかもこの状況は今後も継続すると思われます。そのため、近い将来さらに計算機が高速化すると、ネットワークの性能不足はさらに深刻化すると考えられます。
ネットワーク速度を速くする方法としてはネットワークの分散並列処理が優れています。しかし、ネットワークを並列化によってストレージまを分散してしまうとストレージの管理に別の問題が発生します。そこでストレージ共有を利用し、ネットワーク並列とストレージ集約を同時に実現するのです。HPC-ProFS DPvMD32x0は高速、大容量、低価格を同時に実現した優れた共有ストレージです。
ストレージ共有を支える技術がSAS (Serial Attached SCSI) と呼ばれるストレージ接続用のシリアル通信技術です。HPC-ProFS DPvMD32x0はこの通信技術を応用し廉価で高速な共有ストレージを実現しています。
SASでは各デバイスにユニークな番号が与えられておりそれぞれが独立して通信をすることができます。さらにSASでは通常4本の通信レーンを並立動作させるため、複数のデバイスが同時にI/Oを要求しても効率良く処理することができます。その結果、最新の6Gbps SASを利用すると、双方向通信でり理論帯域は48Gbpsに達し、理論転送性能も約4.8GB/sを実現します。これはFiberchanelや10GbE iSCSIと比べても高速です。
SASは高価なスイッチを必要としないため4台程度までのサーバで利用する場合にはコストを抑えることができます。
HPC-ProFS DPvMD32x0シリーズは、3.5インチディスクを12個搭載し2TBディスクによって24TBの物理容量を実現する 『HPC-ProFS DPvMD3200』 (写真上) と、2.5インチディスクを24個搭載し600GBディスクによって14.4TBの物理容量を実現する 『DPvMD3220』 (写真下) の2種類の筺体を用意しています。
両機種の主な違いはスピンドル数の違いによって生ずる性能差です。シーケンシャルファイルのI/Oが多い場合は3.5インチドライブでも十分な速度が得られます。しかし、複数のサーバから小さなファイルのI/Oが頻繁に発生するような場合は、スピンドル数の多い2.5インチドライブを利用してI/Oを分散させることでより高速なI/Oが実現します。

HPC-ProFS DPvMD32x0シリーズの本体に搭載できるディスク数では容量が足りない場合は、外付けのディスクエンクロージャを接続して、最大96個までのハードディスクを追加することができます。
例えば3.5インチのディスクの場合は7台の筺体を利用し、2TBのディスクによって192TBの物理容量を実現できます。また2.5インチのディスクの場合は3台の筺体を利用し、600GBのディスクによって58TBの物理容量を実現することができます。
具体的な利用方法としては、多くのスピンドルにより高速I/Oを実現できる2.5インチデスクによりオンラインストレージを構成でき、低コストで大きな容量を確保できる2TBの3.5インチディスクによりバックアップ用のニアラインストレージを構成できます。

HPC-ProFS DPvMD32x0シリーズは図のようにサーバを含めた冗長化構成が可能です。次の箇所を冗長化できます。
図の構成はDPvMD-3200に2基のRAIDコントローラを搭載し、このRAIDコントローラ対を基盤としたストレージシステム全体をカバーする冗長化です。青と赤の矢印で区分した経路が冗長化されている経路です。
2台のサーバの役割は、左側がNFSサーバ、右側はマスターサーバとして機能しています。しかし万一右側のサーバに障害が発生しNFSサービスが停止すると、手動ないし自動で、右側のサーバにファイルシステムの制御を移しNFSサービスを継続することができます。逆の設定も可能です。
DPvMD-3200に2基のRAIDコントローラを搭載し、ディスクエンクロージャにも2基のEMM (Enclosure Management Module) を搭載し、それぞれを別のSAS経路で接続しています。
また、 システムには2種類のディスクを搭載し、オンラインストレージとニアラインストレージを、同じコントローラの下に並置し、データの冗長化を実現できます。両者の間はノード内部のSAS接続を経由した高速なバックアップを行うことができます。また、バックアップはLinux環境の内部で行うので、ファイルの構成が直接反映されたバックアップデータを蓄えることができます。

これらのディスク群はRAIDコントローラによって複数の物理的なRAIDボリュームを設定することができます。さらにそれらのRAIDボリュームの内部に複数の仮想的ボリュームを設定することもできます。作成されたボリュームは複数のサーバに接続することもできます。
先にも書きましたように複数種類の物理ディスクを混在させることができるので、本番用の高速SASボリュームとバックアップ用の大容量NL SAS 2TBで構築したボリュームを別々に構築し、両者の間でバックアップ処理を行うことが可能です。このバックアップでのデータ転送は高速なSAS経由で行うため高速なバックアップ処理が期待できます。
さらに、Linux OSの管理下でバックアップ処理を行うため運用を停止することなくバックアップを行うことができます。

HPC-ProFS DPvMD32x0シリーズは2基のRAIDコントローラを搭載しています。このことによってサーバとの接続部からRAIDアレーまでの経路を冗長化させることができ可用性を向上させることができます。

次の写真はRAIDコントローラを拡大したものです。4ポートの6Gbps SAS x4のコネクタが写っています。また一番左側に写っているコネクタは、外付けディスクエンクロージャと接続するためのものです。コントローラは写真のようにスクリューレスで簡単に取り外すことができ、万一のコントローラの障害時でも迅速に交換することができます。

このRAIDコントローラの機能をご紹介します。左上から真中すぎにあるP0からP3までの4個のSASポートはサーバと接続するためのポートです。このポートを用いて通常の接続なら4台のサーバを接続できます。また冗長化した接続の場合は2台のサーバを接続できます。右上にあるExpと書かれたポートは拡張ディスク筺体を接続するためのポートです。接続できるディスクの総数は本体に内蔵するものも含めると96個に達します。
このRAIDコントローラがサポートするRAIDレベルはRAID0, RAID1, RAID5, RAID6, RAID10の5種類です。また複数の物理RAIDボリュームを構築することができます。さらに物理RAIDボリュームの内部に複数の仮想RAIDボリュームを設定することができます。
このRAIDコントローラは冗長化にも対応しており、図の構成では片方のRAIDコントローラが故障しても他方のRAIDコントローラが機能を代替することができます。

HPC-ProFS DPvMD32x0シリーズに搭載しているRAIDコントローラはシーケンシャルな読み出し1800MB/s、書き込み 400MB/sの性能を記録しています。
サーバに搭載するSASのインタフェースカード "Dual Port x4 6Gbps SAS HBA (Host Bus Adapter) " はHPC-ProFS DPvMD32x0シリーズ専用の製品です。理論転送性能は6Gbps x2 x4 x2 =96Gbpsに達します。
HPC-ProServerシリーズやHPC-ProFSシリーズと併せた動作テストを行い、十分にバリデーションが行っています。そのため、安定した動作が実現されるだけでなく、長期に亘る総合的なサポートも行われます。すなわち修理は、単にカードを新品に交換して終わりということではなく、システム全体を亘る不具合箇所の調査や、障害が疑わしい範囲の一括部品交換なども行われ、迅速確実な障害の解消が行われます。

ストレージはシステム全体の共有ファイルシステムを管理・保管しています。ストレージが停止するとシステム全体の機能も停止します。ストレージは一段とレベルの高い信頼性が求められます。
HPC-ProFS DPvMD32x0シリーズの設計は、前モデルであるHPC-ProFS DPvMD3000を改良したものです。信頼性を決定する冗長性、操作性、保守性についての設計は前モデルを改良し信頼性をより向上させています。また管理ツールは使いやすくなり信頼性も向上しています。性能については、使用している半導体をアップグレードする堅実な方法によって約2倍の高速化を実現し、接続できるサーバ数も倍増しています。今回のモデルチェンジの特徴は、このような合理的な方法によって信頼性と性能の向上をバランスさせていることにあります。その結果、ミドルレンジの共有型ストレージとして使いやすい良い製品に仕上がっています。
システムに長期運用に耐える品質を持たせることは容易なことではありません。HPC-ProFS DPvMD32x0シリーズは、世界規模の販売体制によって大量生産を実現する一方で、モデルを絞り込み大きな量産効果を実現しています。そしてこの効果を活かすことで高い品質を実現しています。すなわち、大きな購買力によって部品ベンダーまで巻き込んだ垂直統合型の品質管理を徹底すること、標準品を量産することで製造品質を向上させること、市場に出す部品点数を絞り込むことで長期に亘る品質維持を修理部品も含めて高い水準に保つこと、などを同時に実現しているのです。
生産過程の各要所で検査を行い不具合の洗い出しを行っています。この検査は計算機システムを構築した後でも行われ、不具合を持ったシステムがお客様のもとに出ないように最大限の努力をしています。
一般的に、ストレージに蓄積されるデータ量が最大になるのは使用期間の後期です。しかもその時期にはシステムの負荷も最高に達します。しかし他方でその時期からシステムの消耗の影響も現れる可能性があります。
製品の品質と保守サービスの価値が問われるのはこの時期からです。HPC-ProFS DPvMD32x0シリーズは何種類もの障害検知機能を搭載しています。それらが障害を検出するとメールによる通知が発信され、障害の箇所によってはLCDによる警報を発信されます。それを受け弊社に連絡をいただくと、すぐに詳しく状況を把握し、経験を積んだ修理専門のスタッフが迅速に現場に駆け付けるように手配を行います。お客様のサイトではハードウェア障害の切り分けを行い、予防交換を含めた徹底的な部品交換を行います。
その時大切なことは、システム全体の運用を適切に調整することです。すなわちシステムの運用を調整したり、バックアップを確認したりするような技術・運用サポートの実施です。さらに修理作業が完了したかどうかのテストも必要です。弊社ではこのような運用サポートもサービスしています。
このように、品質の高いハードウェア、確かな修理サポート、高度な運用サポートが三位一体となって提供されていることがHPC-ProFS DPvMD32x0シリーズの大きな特徴です。
弊社では「HPC-ProService」の一環として、HPC-ProFS DPvMD32x0シリーズについても、経験豊富なプロによるシステムインテグレーションサービスを行っています。
単純なNFSサービスだけなら設定は簡単です。しかし、優れたストレージシステムを構築するためにはシステム構築のプロによるシステムインテグレーションサービスが必須です。さらに様々なサーバ機能を利用し、ジョブスケジューラによる自動運転を行い、定期的なシステムバックアップを行い、万一の障害にも的確な技術サポートが得られることを考えると、システム構築についての経験が豊富なプロに任せることで、安全確実にシステムを完成させることができます。
弊社のシステムを導入され続けるお客様が、そうされる理由として、弊社の技術支援に期待されていることは明確です。これはストレージの復旧支援についても同様です。
ストレージの障害復旧作業では3つの壁があります。第一は障害箇所の正確な把握です。二番目は正しい修理方法の決定です。3つ目は運用を再開できるようにシステムを再構築することです。ストレージを修理する場合は、一つの障害が他の障害を誘発していることが多く、大切なデータを守りながら障害箇所を特定し、安全に問題箇所を交換することだけでも容易ではありません。さらに、修理が完了した後はサービスが再開できるところまでシステムを再構築する必要間があります。