HPC-ProFS DPeT300のシステムインテグレーション
2TB (RAID6)、1+1TB (RAID1)を構成可能な高品質、小型、低騒音のXeon 1wayファイルサーバ
電源冗長化、ホットスワップディスク、総合管理ツール、障害表示LCDパネルなどを装備
3年間当日4時間プラス対応オンサイト保守 (部品先出、障害切り分け) にて安心
障害予兆検出、早期部品交換、予防部品交換、HPC運用復旧支援にて信頼性が向上
サーバはシステム全体にサービスを提供しているため安定稼動が求められます。サーバに想定を超える高い負荷がかかり不安定になると、システム全体に影響することもあります。PCクラスタを構築する際には、このようなサーバの役割を理解しての設計が欠かせません。このページでは小型・高信頼性サーバ「HPC-ProFS DPeT300」を用いたPCクラスタのシステムインテグレーションのポイントを考えて見ます。
「HPC-ProFS DPeT300」は小型、低騒音、本格的サーバという特長を活かし、主に研究室のワークステーションをベースにしたクラスタで重宝されるファイルサーバや管理サーバです。
「HPC-ProFS DPeT300」で最も注意が必要な点は搭載できるディスク台数は4基と少なく、1TBディスクを用いてもRAID10で2TBの実効容量しか実現できないことです。しかし2TBというボリュームサイズは、バックアップやリストアまで考慮すると使い易いサイズです。仮にバックアップやリストアの処理速度が50MB/secだと仮定すると、2TBの処理に約11時間を要するからです。この対策としては、もし大きな容量が必要になったら場合にはファイルサーバを順次追加できるように、最初からシステムを設計しておくことが上策です。
サーバの処理性能はプロセッサ数 (コア数) で決まります。ProFS DPeT300にはデュアルコアCore 2 Duo E6405 2.13GHzか、クアッドコアXeon X3353 2.66GHzが搭載できます。
デュアルコア動作でも、通常のファイルサーバとしては十分な能力がもたらされます。単純なファイルサーバ利用や、管理サーバ、ライセンスサーバとしての利用では十分ですし、これらが複合しても問題ありません。しかし、クライアント数が増えてファイルサーバの負荷が重くなった場合や、バックアップ処理を行う場合、コンパイラの負荷が大きい場合などはコア数の追加が求められます。
目安として4ノード32コアを超えるようなクラスタ用の管理サーバ兼ファイルサーバではクアッドコアをお勧めします。ファイルサーバとして動作している上に、バックアップのためrsyncを動作させると大きな負荷となるからです。また、コンパイルも負荷は小さくありません。このような場合にクアッドコアは威力を発揮します。
「HPC-ProFS DPeT300」は標準では2GBのメモリを搭載しています。最大では24GBのメモリまで拡張できます。通常のファイルサーバ用途では2GBの容量で十分です。
メモリのサイズを増加させると、余ったメモリはメモリキャッシュとして機能するためアクセス速度の高速化に寄与します。ファイルI/Oが時間的に集中するような場合などに有効です。また、ファイル数が多いボリュームのrsyncによるバックアップにはメモリを消費しますからメモリの増量も検討してみてください。
RAIDコントローラの特長や機能を知って上手に使用しましょう。基本動作と効用を理解すればシステム全体の信頼性や可用性を大きく引き上げることや、管理の手間を省くことができます。
「HPC-ProFS DPeT300」には弊社ファイルサーバで共用の高機能RAIDコントローラであるPERC6/iを搭載できます。このRAIDコントローラのRAIDレベルは0, 1, 5, 6, 10です。またホットスペア機能も備えています。以下に1TBディスクでの構成例を挙げます。(ディスクを750GB、500GB、250GBに変更しても同様の構成が可能です。)
「HPC-ProFS DPeT300」でのRAID10はディスクが4基までしか搭載できないので、RAID10を選択するとホットスペアの設定は不可能です。しかし、ディスク数が4基と少ないことによる故障確率の低さがあり十分現実的です。さらに当日4時間のオンサイト修理サービスにより、障害ディスクは迅速にホットスワップされますから高い可用性を持っています。
また、RAID10の高速性も魅力です。現在のディスクは約70MB/s程度の速度が期待でき、2本のディスクによる2並列処理では150MB/s程度の性能が期待できます。容量は最大2TBまで実現できます。
RAID1はディスク数が2基と少ないことによる故障確率の低さがあり十分現実的です。さらに当日4時間のオンサイト修理サービスにより、障害ディスクは迅速にホットスワップされますから高い可用性を持っています。速度や容量は単体ディスクと同じです。
この構成は可用性と信頼性が共に高いです。障害が起きると自動的にリビルドが始まり、冗長性の喪失時間を最短にすることができます。特に休みなどで修理作業が出来ない場合に安心の構成です。
この構成は可用性と安全性が共に高いです。障害が起きたり、間違いでデータを失っても、バックアップからデータを復元することができます。
この構成は可用性、信頼性、安全性が三拍子共に高い構成です。障害が起きても運用を継続でき、自動的に冗長性が復活し、間違いでデータを喪失してもバックアップから復元できます。もし容量が1TBでよろしければこの構成をお勧めします。
大容量ストレージは必要性としないが、高信頼のシステムサポートは必須の用途があります。管理サーバがこれに該当します。この場合には250GBや500GBのディスクを用いた単純なRAID1を用います。「HPC-ProFS DPeT300」にはエントリーレベルのRAIDコントローラとしてSAS6i/Rを用意しています。このRAIDコントローラのRAIDレベルは0, 1に対応し、ホットスペアは非対応、利用可能ディスクも250GBと500GBドライブが各2基までと大きく制約されています。しかしライセンスサーバやコンパイルサーバなどの用途には十分な機能を持っています。
RAID1はディスク数が2基と少ないことによる故障確率の低さがあり十分現実的です。さらに当日4時間のオンサイト修理サービスにより、障害ディスクは迅速にホットスワップされますから高い可用性を持っています。速度や容量は単体ディスクと同じです。
「HPC-ProFS DPeT300」がサポートしているハードディスクは7500回転のSATAドライブです。PERC6/iの容量ラインアップは250GB、500GB、750GB、1TBから最大で4基まで搭載できホットプラグに対応しています。SAS6i/Rの容量ラインアップは250GB、500GBから最大で2基まで搭載できホットプラグには非対応です。
「HPC-ProFS DPeT300」のシステムは独立したシステムディスクを搭載しておらず、RIAD領域との共用となっています。
PCクラスタが普及する過程で、PCクラスタの利便性を向上させる技術も発達しました。この技術に着目し、普通の計算機をPCクラスタ化することで利用環境の改善に成功される例も増えています。現在のPCクラスタの導入目的は、並列計算と並んで計算機の利用環境の改善も大きな眼目となっています。
実際のPCクラスタでは、ホスト機 (ファイルサーバ / 管理サーバ) の役割が大きいです。その働きを知っていただくために以下にホスト機が担う主な機能を列記してみました。
ホスト機が担っている機能の多さに驚かれたかと思います。PCクラスタはこれらのサービスがホスト機により提供されていることで使いやすいく便利な環境が実現されているのです。
便利なPCクラスタを構築するためには高い設定技術が求められます。この技術をユーザが独自に習得するには労力がかかります。計算機が好きな方でも、本業を留守にしてまでシステム構築に没頭することは困難です。また、せっかく技術を習得しても移動などで人が離れてしまうと、それを契機として技術が散逸するリスクも潜んでいます。
お客様にシステム構築に際しての適切な役割の範囲を伺うと、「システム構築の監督までが妥当で、実際に手を動かして計算機環境を構築する役割は重すぎる」と思われている方が大勢を占めています。
当社では、便利なサーバ製品を手軽に導入していただけるよう、製品価格には標準的なシステム設定サービス費用が含まれています。お客様からの十分なヒアリングによりシステム設計を行いますから安心して利用できます。
当社の標準化されたサーバ設定は、これまでの経験と知識を集大成して完成させたものですから、欠点の少ない仕様になっています。作業者による偏りもありません。
システム設計の基本はお客様からシステムのご利用状況とご希望を伺うことです。どのようなアプリケーションをどのようなシステムで何名で利用され、どのような利用方法を希望されているのかなどを伺い、ご予算に応じたシステム設計を完成させてゆきます。
最初に管理サーバに関する項目からヒアリングを行います。例えば、並列計算を優先して流したい、ライセンスと計算機を適切に管理し自動最適化を実現したい、など具体的なご希望を細かく伺うことで、管理サーバの設計で目指すことが明らかになります。
RAIDサーバの設計では、ユーザ数、計算ノード数、ファイルサイズ、ファイル数、I/Oの頻度、ファイルの重要度、ファイルの保管期間、バックアップの有無などを伺うことでRAIDサーバ設計の指針が明瞭になります。
サーバシステムの構築ではネットワークに関する状況を伺うことも大切です。ネットワークを改善することでシステムが使いやすくなったり、拡張が容易になることもあります。現在では多ポートのネットワークスイッチが低価格化しているので全体を集線することも容易です。
このように当社では、ハードウェアだけを販売するだけではなく、包括的なシステムソリューションを目指し、設計から運用まで一括した提案と作業を行います。ご納得のいただける提案まで煮詰めることができましたら、ご注文をお願いします。約5週間の納期で作業を開始します。
システム構築をスムーズに進行させるポイントは事前のシステム情報収集にかかっています。お客様に記入リストをお送りし、所定の項目を埋めていただくことをお願いしています。
サーバシステムとしての設定は標準工程に則り作業を行います。全ての設定作業は経験と実績に基づき標準化しているため品質に偏りのない設定が実現できます。RAIDの構築も実績のある手続きに則りこの段階で完成させています。
サーバシステムを安定動作させるためには徹底的なテストが大切です。デル工場で単体レベルの検査をパスした製品が当社の工場に届けられます。当社工場では、これら単体の計算機を実際にお客様が利用される状態に組み上げてから連続負荷を与え不具合箇所を調査します。この工程で見つけられた不具合箇所は工場内で迅速に手直しを行い再度テストを行います。
PCクラスタのプロ集団としての当社の強みとして、サーバシステムのPCクラスタへの接続技術の高さを挙げることができます。冒頭に挙げた多くの機能を実現するためには、サーバシステムとPCクラスタが一体化したシステムインテグレーションが必要です。しかし複雑な動きをするPCクラスタの挙動を詳細に理解していなければシステムの接続は不可能です。当社では、PCクラスタに精通した技術スタッフがシステムへの接続を行い、直ぐに利用できる状態にまで完成させてから引き渡すことを究極の目標にしています。
当社ではシステム導入時にその利用法の説明や質疑応答を行っており、ご好評を博しています。実機でデモを行いにてジョブがスムーズに流した後には、お客様に実際に仕事として操作していただきながら操作方法のレクチャーを行うと、非常に判り易いと喜んでいただいています。